ブッダの生涯を追いかけて Looking for a Life of the BUDDHA

サーンカーシャ Sankasya

サンカーシャは、ブッダが、忉利天(とうりてん)で、亡き母である摩耶夫人に説法した後、帝釈天と共に地上に降りた場所と考えられています。場所的には、ブッダの布教の中心地区からかなり離れており、本当にブッダが訪れたのかは疑問ですが、地元の人は、固く信じています。

カンプールから行きましたが、ドライバーも道を知らず、何度も地元のインド人に道を聞きながらの旅になりました。場所は皆知っているのですが、とんでもない辺鄙なところにあり、道も、相当悪く、ここまで訪れる人は、かなり少ないと思われます。
インド人の観光客が数組いましたが、外国人が相当珍しいと見えて、いっしょに写真をたくさん撮られました。本当に、外国人に会えて、何てラッキーなんだろうという表情でした。

サンカーシャ全景。
手前の祠堂は、スリランカ人が寄進したもの。
後ろに菩提樹があり、その後ろにアショカ王の石柱の上にあったと思われる象の像が展示されている。
その奥に遠く見えるのが、仏塔。
地元の人に、祠堂を開けてもらいました。
祠堂の中には、ブッダが忉利天から降りてくる部分が描いたレリーフがあります。
村の長老の話によると、50年ほど前、この祠堂のある土地をスリランカの人に売ったそうです。
カンボジア人も近くの土地を買ったそうで、日本人は、土地を買わないのか?という質問もされました。その気になったら、たぶんすぐ買えると思いますが、その後の管理は、たいへんでしょう。
長老によると、ブッダがここを訪れたのは、間違いない事実ということでした。
少なくとも、仏教の八大聖地の一つであることは確かです。
アショカ王の石柱にあったと思われる象。
鼻は欠けていますが、全体の姿は、比較的よく残っています。
装飾。
象の体には、文字が刻まれています。
アショカ王によるものなのか、後代の落書きなのかは、わかりませんでした。
仏塔跡。
今にも崩れそうですが、頂上にヒンドゥ教の祠堂が二つ建っていました。
仏塔への登り口。
頂上に建つ、二つの祠堂。
ここでは、仏教徒と、ヒンドゥ教徒の争いがかつて起こったそうで、警備の人が、24時間体制で駐在しています。
確かに、仏塔の上に、ヒンドゥ教の祠堂というのは、仏教徒にとっては面白くないかもしれませんが、それで、争いを起こすというのは、仏教徒らしくありません。
回りは、こんな感じで、何もありません。